植物における窒素の働きと硝酸態窒素が引き起こす問題とは?

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窒素
植物における窒素分の働きを紹介します。

また、植物においてなくてはならないものなのですが、それは一歩間違えると死亡する事例さえあることも紹介。

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窒素の働き

名古屋大の研究チームの研究の結果、一部の根の周辺の土壌に成長に必要な窒素養分が足りない場合、根が感知してホルモンを出し、根からホルモンを受け取った葉を経由して、それが個体内全域に広がり他の根に助けを求め、結果的に他の根で吸収量は増えるということがわかりました。

 

ここからわかるのは、窒素が植物にいかに重要なのか・・・という点。

 

植物における窒素分の働きはやはり重要なのです。

窒素は、野菜において、野菜の葉っぱや茎にたいして必要とされています。窒素肥料が少なければ、葉や茎の葉緑体(クロロフィル)が減って緑色が薄くなり、多ければ緑色は濃くなると言われています。

スーパーで売られている野菜は基本的に緑色が濃いものを選んで購入する節があるかと思います。そのため、農家では「緑色が薄くなってきたから窒素肥料を追加」ということが行われています。

葉っぱの色は、一種の窒素肥料の蒔き時を知らせてくれるシグナルなのですね。

 

 

窒素吸収

 

窒素は、実は空気中に約80%も含まれているもの。

それならば、植物は肥料という形ではなく、空気中から摂取すればいいのでは・・・?と感じますが、これは植物は吸収できないとされています。

畑などにまかれた有機肥料の中の窒素成分は、当初アンモニア態窒素の状態です。硝化菌によって、アンモニア態窒素は「硝酸態窒素」に変化します。その状態のものを土壌から植物は吸収し、茎や葉っぱに溜め込まれます。そして光合成によってタンパク質へと変化していくのです。

 

硝酸態窒素

 

ここからわかるかと思うのですが、アンモニア態窒素から硝酸態窒素へ変化する上で肥料を与えてから植物が吸収するまでに時間差があります。この時間差を極力なくしたものが化学肥料です。

化学肥料の場合、最初から硝酸態窒素の形をとっているため、吸収が早いのですね。そのため、窒素が必要な時に蒔けばすぐに吸収してくれるため、植物の栽培が比較的容易になりました。

そうでなかったら、ある程度の予測の上で先回りして肥料を与えることが必要になりますからね。

 
 

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硝酸態窒素

 

硝酸態窒素という物質が、意外と厄介な働きをする場合があります。
それは、葉物野菜でより顕著になります。

というのも、この硝酸態窒素が光合成によってタンパク質に変わらずに、硝酸態窒素のまま植物の体内に含まれている場合、その硝酸態窒素は亜硝酸に変わり、その亜硝酸は胃の中で動物性のタンパク質に含まれるアミンと結合してニトロアミンになります。

 

ニトロアミンは発がん性物質なのです。

 

また、硝酸態窒素は、人間や動物など酸素呼吸をする際の邪魔になります。
空気を吸うと血液中のヘモグロビンの中の「鉄分」と「酸素」が結びつき、酸素と結びついた鉄分が体中の末端の毛細血管まで酸素を運び、酸素を離すのが普通なのですが、硝酸態窒素は鉄分と結びついてしまい、鉄分が酸素を離す作用を起こさせないのです。

 

結果的に、酸素欠乏を引き起こすと言われています。

 

硝酸態窒素が光合成によってタンパク質に変わらずに植物内に多く存在すると考えられる状況は、

葉っぱや茎などを食べる野菜の場合

  • 生野菜の場合
  • 天候が良くない場合
  • 緑が濃い場合
  • 旬ではない場合

などが上げられます。

葉っぱや茎などを食べる野菜というのは、野菜としてはまだまだ未成熟なものです。野菜でいう成熟したものとは、花が咲き、種を落とす時期ですので、葉っぱを食べる野菜はまだまだ子供というわけです。こういった野菜だと、まだまだ成熟していないため、硝酸態窒素が多く存在する可能性があります。
しかし、ゆがくことでその大半を流出させることができるそうですので、生野菜として食べなければ回避はできるよう。

 

天候が良くない場合は、光合成が促進されないため、植物内に硝酸態窒素が多く含まれていると考えられます。

 

上記で「葉っぱの色は、一種の窒素肥料の蒔き時を知らせてくれるシグナル」と書きましたが、そういった判断で肥料を与えているため、植物は濃い緑でスーパーに並びます。
そうした野菜は硝酸態窒素の分解が不十分なのではないかと考えられます。

また、旬ではない場合、栽培には手間がかかりますから、肥料を多く与えてしまいがちです。また光合成などによる分解も不十分です。

 

 

アメリカでは赤ちゃんにほうれん草の離乳食を与えたことで酸素欠乏になり、亡くなってしまったという事例もあるため、注意が必要なのです。

以上が植物における窒素の働きと、それに付随した問題。

無知識で安全を過信すると非常に危険な状況を生み出しかねないこともあります。
野菜なんて身近すぎますからね。みなさま、ご注意を。

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