県の就農者研修プロジェクトに参加したリアル体験談

 

農業研修を斡旋している県のプロジェクトはたくさんあります。

しかし、同時に手を出したくても迷っている人もたくさんいらっしゃると思います。

そこで、今回はある県のプログラムに参加した方の体験談をご紹介します。

実際に就農研修に参加したからこそ聞けるお話です。

 

 

 

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Jさんの体験談

私はある県の「就農者研修」のテストに応募しました。

2017年に、その県のプロジェクト「就農者研修」のテストに受かり7月から研修が始まりました。

 

プロジェクト自体は15人の募集に対して募集前の説明会には100名ほど集まりました。

実際の試験にはその半分程度が集まったそうです。

見事に通過したのは9人。

狭き門を突破したのが、今でも信じられないです。

 

テストを通過した研修仲間は、県内県外からなど関係なく、歳もバラバラで、個性豊かでした。

その境遇も主婦、定年組み、新卒者…やリストラされた人、農家の2代目など様々です。

 

このプロジェクトは、8ヶ月間で「農業」を学ぶという内容でした。

最初の2ヶ月間は、学科で農業に関する野菜や果物の知識、流通について勉強しました。

webの使い方やチラシの作り方・・・心理学、簿記も教えてくれました。

 

残りの6ヶ月間は、各々農家へ直接行き実習します。

実習先の農家は、各々が希望する農作物や農法からコーディネータが決めてくれました。

中には何も決まっていない人もいました。

そんな人は、種苗店の研究所など多種多様な農作物を扱う所へ実習に行きました。

 

実習中は、月に一度、各農家で学んだ技術や知識をまとめ、パワーポイントを作りプレゼンする決まりでした。

1人10分程度の発表をします。

 

私は、県内で有機野菜を家族で栽培しているちいさな農家が実習先となりました。

「親が子供に安心して食べさせられる野菜を作りたい」という希望からこの農家を紹介してもらいました。

県下でも有名で、テレビやラジオ新聞にもよく紹介されている農家です。

簡単に有機野菜の栽培を考えていた私でしたが、いかに大変なのか・・・そこで嫌なほど体験することになるのです。

薬や機械によって荒らさない畑は放置当然で、何も手入れをしていない畑は草原そのものでした。

自分より背の高い草・・・周りは草しか見えません。

 

その中にある資材の撤去から、実習初日はスタートしました。

虫除け網や、網を止める針金のような道具、留め金がその草むらの中にあるのです。

これらがあると草刈り機が使えないんです。

 

市街地にある畑に影などありません。

7月中旬、夏真っ盛りの中始まった実習は大変でした。

気温は、軽く33度から日中は36度とどんどん気温が上がります。

休む場所もありません。

適度に水分補給するものの、すぐに汗となりとにかく体力勝負です。

 

「女の子が研修に来たのは3回あるけど。君の前の子達は1週間後には研修を辞退したよ。だから、無理しなくてもいいから。」

これが最初に言われた一言です。

 

以前に実習に来た子は20代のようです。

私は、その倍の40代。

期待はされてないのは分かっています。

しかも、シングルマザーの私を想っての一言だとわかっていました。

 

結局、私はその農家さんで3ヶ月の実習をさせてもらいました。

そこでは草刈り機の使い方や、資材の使い方、資材の撤去の仕方を教えてもらいました。

夏の台風や、長雨が続く日には、出荷方法やチラシ作りを教えてもらいました。

そんな中、農家さんが言いました。

「農家は、農地がなければやる気があっても出来ないんだよ。ちゃんと農地は確保してるの?」

 

そう、私には農地がありませんでした。

 

県の農畜産公社には、既に相談をしていましたが…

いろいろな条件があり門前払い状態でした。

自力で農地を探すしかない状況の私を農家さんは心配していました。

県では新規就農者を増やそうとする反面、その受け皿や農地の確保や情報が乏しく就農するのも簡単なことではなかったのです。

 

 

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県下で、もうひとつ有限会社として有機野菜を栽培している農園があるというので、そちらに実習先を替えるように薦めてくれました。

「僕の所では、君に貸してあげられる農地がないから。せめて、農地が確保できる可能性がある農家さんを紹介させてほしい。」

 

農地の事は・・・実は農家さん同士の方が詳しいのです。

放置されている農地の事や、引退する農家さんの情報などは、県のセンターより詳しくて早いのです。

研修生の中には、ハウスを立てて就農を試みる者もいました。

収穫量も増えますし、その分収入の確保もできます。

しかし初期費用もバカにならず、借金してハウスを建てます。

 

JAが決めた栽培方法を計画に入れなければハウスを建てる為の資金が確保ができない・・・研修者の中には、そんな噂まで流れていました。

 

今回のプロジェクトで集まった9人中、農地を持っていたのは3人。

農村へ移住して農地を確保した人が1人。

農業法人へ就職したのが1人。

就農を諦めた人3人。

そして、私は・・・最後にお世話になった農園で作業しながら栽培のノウハウを学び、その農園の畑の一角を借りて自分でも農作物を栽培する事になりました。

 

3月、プロジェクトが終了になりました。

現在の私は、先月まで実習していた農園の畑でいろいろな作物を栽培していましたが、農園の方針で畑を返却する事になりました。

農地の確保だけではなく販路先の確保も農業するにあたり、重要です。

今年いっぱいで今の畑は使えなくなってしまうのですが、今までのつながりで次の畑も見つかりそうです。

販路も地道に営業し、小さなお店に委託販売をお願いしたり・・・自治体の朝市に参加させてもらったりしてます。

「新規就農制度」という国が政策しているものもありますが、個人としては、今のやり方が、私には合っていたと思います。

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シングルマザーで40代。

しかし、それでも県の就農者研修のプロジェクトに受かることはあります。

本当にやりたいのであれば、県が推奨する流れに任せてみるのも1つの手です。

ただ、就農となると農業を仕事にするわけですから家庭菜園とは訳が違ってきます。

ただ単に土に触れたい程度の意識ならば、家庭菜園の実践葉として市民農園を借りるなどの方法がおすすめです。

自分が何をしたくて、どう向き合いたいのか。

 

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それが自分でわかっているのであれば迷わずに「就農者研修」にあしを踏み出してみましょう。

 

 

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