規格外の野菜はどこへ行く?廃棄野菜の無残な生き様。
規格外野菜・・・と聞くとスーパーなどで売られているようなきれいな野菜ではなく、直売所などで目にする形の悪い二股大根などを連想するでしょうか?
しかし、規格外野菜はたとえ形が良くても生まれるのです。それはどんな野菜なのでしょうか?
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規格
正規のルートとして市場に出荷できる野菜の規格は厳しいです。
こちらの記事で例を挙げて紹介していますが、キュウリなんかでいうと1.6cm曲がっていたら正規品として出荷できなかったり、大根では二股なんかは当然正規品ではありません。
しかし、こういった「曲がり」、「割れ」のみが規格外として上げられるというわけではないのですね。
まっすぐな大根でも、1.2kgを超えだすと正規品として出荷するのが厳しくなります。
出荷先にも異なり、一概には言えないのですが、時には1本で2kg、3kgなんていう育ちすぎた、元気の良い大根なんかも収穫されますので、そういった大根は完全に規格外品です。
まっすぐで、大きいだけなのに。
こういった大根は、まあスーパーに出しても1家庭で使いきれないため嫌煙される可能性が高いのですね。
また、大根の出荷は、全国で共通の「大根の箱」という箱に入れて出荷されます。
10kg箱、20kg箱などがあり、これも出荷先との契約の仕方によって変化はするのですが、基本的に10kg箱には大根10本、20kg箱には大根20本が入ります。
つまり、1本1kg程度の換算ですね。
箱の大きさは決まっています。
これが上手くできていて、1本が1kgを超える大きな大根は10本入らないのです。
そのため、出荷の段階で、こういった箱に収まらないような大根はハネるか、小さい大根と上手く、こそっと組み合わせるしかないんです。
小さいと言っても大根の場合は800gあたりから市場に回すことができます。
つまり大根でいうと800gから1kgが勝負なんですよ。
わずか200g。
狭いですよねー。
大きい大根
そこで、今回の本題です。
大きい大根はどこへ行くのか。
規格外の野菜を引き取ってくれる卸先に出荷するという手もあるのですが、そこでもやはり大きすぎる大根は嫌煙されます。
そこで、多くの場合外食産業や加工品などに回されます。
農家もそこは把握しており、多くの場合スーパーなどの卸先と同時に、こういった外食店とも契約している場合が多いです。
しかし、そこで売られる価格というのが40円/kgとかなんですね。
なかなか辛い実情です。
1本1kgの正規品のkg換算でいくと半分かそれより下の値段です。
まあ、大きいから1本分の値段としては40円よりは高くなりますが、生産者としてはやはりちょっと落胆してしまうところです。
大きいのに、小さいものより安くなってしまうのです。
元気よく育ちすぎて巨大化した野菜は、たとえ味が美味しくても一般消費者向けに「規格外野菜」として販売できないケースが多いのです。
カットさえしてしまえば、消費者の皆さんも普通に買うのですが。
なんとも不憫な世の中のように感じてしまうのは私だけでしょうか。笑
まあ、売れないよりは・・・いいか。
今回は大根がわかりやすかったため、大根を例に挙げて紹介しましたが、様々な野菜でこういったことは普通にあります。
でも、もしも自分が行っている家庭菜園で大小様々な野菜が収穫できたとして、それはいろんなやり方で工夫して食べますよね。
食べきれないならばご近所さんに上げる文化などもまだまだ存在していると思います。
お金が関わっているのかそうでないのか・・・これが資本主義社会が生んだものです。
もちろん、どちらが良いのか悪いのかというのは人それぞれが決めることです。
あなたは、どうしますか?
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