農業に必要不可欠な腐植と、その素敵な効果!多大な恩恵に感謝。
それは自然界がもたらす神秘。
決して人類には到達できない世界が自然界にはあるような気がしてなりません。その最たる身近な例が腐植かもしれません。
ご紹介しましょう。
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腐植・・・ではなく、腐植土や腐葉土ならば聞いたことあるかもしれません。広義では同一のものとして見られることが多いです。
落ち葉や落枝などが地上で堆積して、それが微生物によって分解されたものです。
だったら土なの・・・?
と思うかもしれませんが、これは土ではないのです。しかし、土を目で見た時にたいていの場合腐植も目にしています。笑
何だかややこしい説明になっていますが、土の中の黒い物質が腐植と言われています。
例えば、土の中に植物を入れた場合に、それは日が経つにつれて黒く変色していくのを見たことがあるでしょうか?これは土壌中の微生物が分解して黒色に変化していきます。これが腐植なのですね。
砂地の圃場でも、堆肥や緑肥などの有機肥料を入れていくと、次第に土壌の色は黄褐色の色に変化していき、やがて黒褐色へと変化していくそうです。これは砂地に含まれる腐植が増えることによる変化なのです。
世界で初めて腐植を解明したフランスのコフナ社はその腐植と関連付けた世界初の微生物資材を開発しました。
この資材は、それ自身が腐植としても働くため、砂漠の緑化などに使用される場合があるようです。
腐植の構造
しかし、腐植の構造はいまだ不明とされています。
土壌中について解明されていることというのは、非常にすくなく、農業に関しても植物の三大要素などと言うものも人間が解明した狭い範囲中で、人間が勝手に定義づけたものかもしれません。
もっと重要な要素・・・あるかもしれませんよね。笑
腐植も存在はわかりましたがその構造はいまだ不明。というのも、実際の腐植は粘土鉱物と合体して存在しており、それを剥がすとなるとつよいあるかりを使用しなければいけないのですが、それによって腐植の原型も崩れてしまうそうです。
そのため、腐植の構造を解析することは今の科学では難しく、やろうとしても膨大なコストがかかる可能性があるそうです。しかし、コストをかけただけの見返りが確実に期待できるものではないため、研究は進んでいません。
しかし、構造がわからないということは人類が複製をすることはできません。もっとも、わかったとしても複製できるかはわかりませんが。汗
もしも、今の化学合成物質を使用した農法を今後もやり続け、腐植がなくなってしまった場合、これはもう農業は不可能でしょう。植物工場でビタミンづけにされた野菜を食べるしかないです。
なんとも怖い。
・・・さすがに無くならないとは思いますが。
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構成する物質
構造はわかりませんが、構成している物質はいくつかわかっています。
代表的なのが、フルボ酸とフミン。
アルカリ性の液体に溶けるものがフミンで、中性の液体に溶けるのがフルボ酸です。
中性の液体に溶けるということは水に溶けます。そのため、フルボ酸は自然界の雨水に乗って川を降り、海を肥やすと言われています。「森が海を豊かにする」とかよく言いますよね。そこには腐植も関わっていたのです。
森から流れたフルボ酸が海の植物プランクトンが育つのに必要不可欠なミネラルを供給しているというサイクルがあるのです。
農業だけではなく、人間にとってだけではなく、この世界にとって重要な働きをしているのが腐植なのですね。
腐植の効果
そんな腐食がもたらしてくれる効果というのはどういうものがあるのでしょうか。
- 窒素、リン酸、カリをはじめ微量要素を含んでおり、おだやかに長く効き、作物に害をあたえない
- 団粒構造を発達させる
- 保水性、通気性を高め、作物の根を伸びやすくする
- アルミニウムの不活性化とリン酸の移動拡散
- 微生物の活動を活発にする
などの有効的な効果があります。
腐植が栄養分を含んでいるのは、落ち葉などの堆積したものが分解されたものが腐植であることからも想像しやすいかと思いますが、腐植は、土壌中で糊のような働きを示し、土の粒を合体させ団粒化構造を促進させると言われています。
団粒化構造は、農業にとって必要不可欠なものであると言われており、根の伸びや土壌中への酸素供給などに有効的だと考えられています。
また、土中でリンは移動しにくい物質なのですが、その移動拡散を助長する働きがあるというのは農業において非常に大きな効果でしょう。
このように現段階でも多大な影響を及ぼしている腐植。今後解明が進むに散れておそらくなくてはならないという地位を確立していくように思います。
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