【彩葉っぱビジネス】高齢者がタブレットを使って葉っぱをお金に変える?

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happa

「葉っぱをお札に変える魔法の町」

映画も上映され、一気に認知度が上がった「葉っぱビジネス」ですが、まだ知らない人も多いのでは?

今回は革新的なビジネスモデルで農業の世界において成功を収めたモデルを紹介します。

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背景

このビジネスは、徳島県上勝町というところで巻き起こりました。

上勝町は1955年に2つの村が合併して誕生し、当時の人口は6000人。合併したのにもかかわらず、四国で一番と小さな町。

現在では、人口は1,733名 843世帯(平成27年3月1日現在)、高齢者比率が51.41%という状況。

もうここまで見てわかりますよね?笑

絵にかいたかのような過疎地域。人口の減少が大きく、高齢化が進む町。そんな町で生き残りをかけたかのような大寒波が行ったのが1980年でした。

それまで恩讐みかんなどが主な産物でしたが、輸入自由化や産地間競争が激しく停滞していた時に起こったのが大寒波。ほとんどのみかんが枯死したそうです。そんな状況を再生するために軽量野菜を中心に栽培品目を増やし、農業を何とか再編。

そして、今回紹介する「葉っぱビジネス」が誕生していくのです。

 

 

葉っぱビジネス

このような町で、活躍の場所を探しているのはお年寄り。
「若者」と言いたいところですが年々増えていく高齢化の比率は、それを逆手にとってビジネスチャンスを模索したのですね。

そこで1986年にスタートしたのが「つまものビジネス”=”葉っぱビジネス」。

 

どのような事業なのかというと、

棄ててしまうような葉っぱ・・・もみじだったらりたんぽぽだったり・・・日本料理に良く使用されている葉っぱ・・・と言ったらわかるでしょうか。それを商品にしてしまうという事業。

そっと添えられている葉っぱがきれいな彩を添えてくれ、食べている人たちを和らげてくれます。また、非常に日本らしい奥ゆかしさが感じられますね。

そのような料理のつまものとして使用する葉っぱや花、枝などを収穫し出荷する事業である「彩事業」を開始。

確かに商品が軽量で綺麗であるため、お年寄りでも可能ですし、もともと山や庭に植わってあるような樹から収穫するため、ほっておいたらゴミ・・・のような扱いになってしまうものです。それをお金に変えるというのは非常に可能性の大きな事業でした。

しかし、最初に賛同した農家はわずか4軒。しかも、男性の賛同は得られず、女性が隅に追いやられる形でのスタート。初年度の売り上げは116万8930円しかあげられなかったそうです。

 

そこで、この事業を研究した発案者は、

「顧客が求める品目を時期と数量ともに的確に出荷しなければいけない」

ということを徹底的に追及することにしました。

 

そして、年収1000万円を超える高齢者も出てきて、1994年には1億円を超えるビジネスに・・・。現在の年商は2億6000万円。どのような手法を取ったのか。

 

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情報の仕組み

このビジネスで行われた最大の点が流動的な情報を現場も受け取れるようにした点。これに尽きるでしょう。

 

その情報を流す形態は以下のように変化していきました。

1992年からは町の防災無線を活用し、市場の発注を同報ファックスで農家に一斉送信

農家に専用のパソコンを付与

タブレットを付与

 

私は実際に現場に行って見てきたのですが、この町へ行くと高齢者なのにタブレットを巧みに使用する光景が見て取れます。笑

これけっこう衝撃的でしたね。
それほどまでに流れるような情報ネットワークを形成していました。流す情報は、翌日の出荷情報だけでなく、各農家の売上高や、それに伴った売り上げ順位なども流しているそうです。

こういった情報に対する工夫で、現場が瞬時にリアルタイムで出荷量を把握でき、また他の生産者と競い合えるシステムが出来上がったのです。

現在つまものの種類は320以上あり、一年を通して様々な葉っぱを出荷しています。

 

 

世界が注目する上勝町のビジネス

 

高齢者も社会へ

まずは何といっても、社会から支えられる側という印象が強くあるお年寄りですが、そのお年寄りが若者よりも稼いでしまうという現象を生み出した点。

上勝町では、老人ホームに入るような方が少なく「入ってられないほど忙しい」といって元気に働きまわっている方が多いそうです。

お年寄りは、仕事を退職しやることがなくなるため弱っていくというのがやはり要因としては高いのでしょう。自分たちにもできることがあり、それが生甲斐になれば施設でかかるお金はかからないし、病気にかかることも少なくなり、社会全体が底上げされます。

医療費が赤字とか・・・無縁の社会になるでしょう。

 

情報管理システム

このビジネスで特徴的なのは、生産現場が点在している状況において、全ての現場でリアルタイムの受注状況などの情報がすぐに確認できる点。

これはタブレット化することで、収穫をしている現場でも確認が簡単です。今後の農業を考えた場合、こういったシステムは必要不可欠になるでしょう。

こうした情報ネットワークを形成するシステムは「いろどりシステム」として外部に提供もしています。

導入から運用まで、低コストで実現させる、プログラムのインストール・設定がいらないなどの利点を紹介しながら彩事業のHPで紹介されています。

導入に当たっては、このシステムを考案し、彩事業を発信させた横石知二さんの地域プロデューサー塾というのに参加しなくてはいけないそうで、なんともビジネス臭がぷんぷんしますが、こういったシステムがド田舎から発信されたというのは大きなものでしょう。

過疎化が進むような地域でも世界に発信できるようなものを作り出すことができるのです。

 

ゴミゼロ化

この事業で素晴らしいことは、町全体が「ゴミゼロへ」という方向へシフトするのに多大な影響を与えた点も上げられるでしょう。

上勝町は2003年9月に「上勝町ごみゼロ宣言」をし、2020年までにごみの排出量をゼロにするという目標を掲げて取り組んでいます。

2003年にはリサイクル率が77%にも達したそうですから驚き。
2011年にはリサイクル率は足踏み状態になり、55%まで低下しているそうですが。汗

ごみの分別を34種類にするなど、国や県、企業なども一体となった協力体制が敷かれ、本気で取り組んでいるそうです。

 

 

以上が私が紹介したかった「葉っぱビジネス」。

高齢者が社会に参画できるきっかけを作ったっだけではなく、そのビジネスモデルは過疎化がすすむような田舎にも十分適応でき、さらに町全体が活性化してゴミをゼロにしようとする運動まで起こるという・・・。

本当にすごいなあ、と感心してしまいます。

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