廃棄野菜の活用は難しいことがわかる理由!
廃棄野菜の扱いは実は非常に難しいのです。
捨てるなんてもったいない!という一言では片づけることが出来ない実情がそこにはあります。
今回はそんな難しい廃棄野菜の取り扱いについて紹介します。
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廃棄野菜を軽減したいと常々思っているのですが、これが本当に難しい。
こちらの記事で、海外での直売所における廃棄野菜の有効活用の成功例というのを紹介しましたが、こういった形式で、廃棄される野菜が売れてしまうというのも農家にとっては結構痛手だったりするんです。
なぜか?
捨てる野菜が売れるようになって、農家にお金が入るし、無駄が減るし、みんなハッピーじゃん!
と思うかもしれませんが、これは半分あたりで半分間違いなんですよ。
野菜というのは大体単価100円とかですよね。果物でこそ、その単価は少し高くなるのですが、野菜は本当に安い!
大根1本売れたとして、農家に入ってくる金額はいくらだと思いますか?そして、そこから「利益」になる金額はいくらになるのでしょうか?
ここで、「廃棄野菜を売る」ことを考えます。
形がいい野菜に比べると少ないですが農家のプラスにはなります。
しかし、かかる経費というのは、どんな野菜にも同じお金がかかっています。
廃棄野菜を売ることで、価格が安い野菜がどんどん売れてしまっては、農家が本来勝負したい野菜が売れなくなってしまう懸念があり、農家自体の利益が下がりかねないという状況をうむのです。汗
詳しくはこちらのブログで紹介してくれています。図入りで。
http://keyturn-meet.com/?p=1116
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「無駄をなくす」という取り組みは非常に素晴らしいのです。
しかし、むやみに先ほど紹介した海外の成功例みたいなことを行うと大変なことになってしまうということですね。
通常の野菜の3割引き販売し、来客する顧客は20%も上昇し、スーパー自体の売り上げは上がったようですが、なかなか難しいものです。
総合的に考えると、現状で売れている野菜の量は変化なく、さらに廃棄野菜がお金になるというシステムを考えなけれないけないのです。笑
そんなシステムって何ぞや・・・。となります。笑
ここが本当に難しいですね。
やっぱり、形が悪いと安くしないといけないのでしょうか。まあ、形がいいものと同じ値段で売るわけにはいかないのか。
野菜を出荷するさいに「規格」が大きな壁になるため、農家は必要な量よりもかなり多くの量を生産しています。多く生産し、少しでも出荷できる野菜を増やさないと生計が成り立たないからですね。
しかし、それによって廃棄野菜がさらに増えてしまうという悪循環を引き起こします。
だから、結局、「規格」がなくなればいい。笑
農家は生産したものを9割出荷できるようなシステムになれば、必要以上に作らなくて済むという環境になります。
でも、たくさんの野菜を一か所で栽培してると、本当に食えるとこないような野菜も出来ちゃうんだよなあ。笑
もうね、私が常々思うことがあるのですが、みんな自分で自分が食べるものを作ればいいんじゃないか・・・と思います。笑
実際のところ、災害があった場合その地域一帯で作物を栽培できなくなるから、そのシステムだけだとダメだったりするのですが、自給自足が最も無駄のない状況を作り出すことができます。
まあ、社会を語るうえで「無駄のない」ことばかりに目を向けてもダメなのですが・・・。今の技術や考え方によって得られた全国流通というシステムの恩恵を多大に受け取っています。
自給自足とか、農家さんを否定しちゃう考えにもなりますしね。
しかし、悔しいなあ。
この資本主義経済と大量消費・大量生産、そして農協の一人勝ち構造が今の流通システムを形成したかと思います。
すべてが根強く形成されているため、くつがえすのは難しく、正解が見当たらない状況ですが、「無駄をなくす」、「食べ物を食べ物として消費する」、ということを個人的にはあきらめたくはないですね。
そもそも、おそらく、作りすぎなのかもしれません。。。
日本では食糧の自給率と言うものが懸念されてから長い年月が経過しているため、「作りすぎ」なんてことはありえないと感じるかもしれませんが、自給率が低いといいつつ生産現場でありえない量の野菜を捨てているのも何か不思議な感じがしませんか?
この社会はどこかが狂っています。
そこにあるもの、既に存在していたものが常に正しいとは限りません。
何が正しくて、何を求めるべきなのかという目を常々持って行動することが非常に大事なことになっているのですね。
以上、少々話がずれましたが廃棄野菜の難しさでした!
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