アトピーの子供が教えてくれた食の安全性|農業は品質よりビジネスが大事?
「消費者日本代表の1人」であるあなたは、野菜を買う時に何を基準に選びますか?
食の安全性を第1優先もして野菜や加工食品を選ぶ人は少ないと思います。
しかし、あなたの大事な人が安全なものしか食べるものができなくなった時・・・この世界の見え方は180度変わってしまうかもしれません。
じゃあ、なぜ「今」変わらないのでしょうか・・・。
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こんにちは、ぱずーです。
今回はアトピーの子供を持ったことで食の安全性を意識しだした主婦のHさんから興味深いお話を聞きましたので、その体験談を掲載します。
きっと、食の安全性についてこだわりを持つようになった人は同じような思いを抱いていると思います。
とりわけ、子供や家族などの大切な人が「安全な食べ物」しか食べることができない状態だったなら・・・その悩みはより深く、より強くなります。
これは、いつあなた自身の身に降りかかるか分からない事。
是非とも、Hさんの体験談を読み、今一度食の安全性について考えてみるきっかけにしてください。
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Hさんの体験談
もともと食べるものには特にこだわりがなく、なんとなくスーパーマーケットに並んでいるものを買っていました。
しかし、第一子出産後、生まれた子供にアトピー性皮膚炎があったことから食の安全を重視するようになりました。
野菜も無農薬、低農薬を選ぶようになったのですが・・・
いざ「安全なもの」「自然に作られたもの」ということを基準にして探してみると、驚くほど手に入りにくくとても苦労しました。
「無農薬の野菜って、どうしてこんなに少ないのだろうか?」
そう考えたとき、本来品質や安全性を重視するべき野菜作りの現場が、効率重視になっているのだろうという結論になりました。
無農薬で野菜を作ると、効率が落ち収穫量は減るので、その分値段も上がるでしょう。
虫害などを防げなくなるので、見た目もよくないかもしれないし、大きさも形もバラバラです。
世間の消費者の多くは、安全性よりも無農薬であることよりも安さや見た目のキレイさを基準に選びます。
何を隠そう、昔の私がそうでした。
食べられればなんでもいい。
見た目はキレイな方がなんとなく好ましい。
何十年もずっと、そんな基準で深く考えずに食べるものを選んでいました。
それがアレルギーや病気へとつながるなんて、親になるまで思ったことがありませんでした。
私たちの体はみんな、自分が食べたものから出来ています。
うちの子供たちは、無農薬の野菜を食べさせた方が明らかに湿疹も出にくくなりましたし、肌もきれいになりました。
体も丈夫で元気いっぱいです。
体調のことだけではありません。
味も濃くてとても美味しいし、栄養もたっぷり詰まっています。
昔の野菜は栄養量が現代よりとても多かったといいます。
その頃にはアレルギーやアトピーなどほとんど聞かなかったのではないのでしょうか。
そのことを子供がみずからの体で教えてくれるまで、私は気づくことができませんでした。
そして、私のように気づくきっかけがない人が、きっと大半なのだと思います。
「そりゃあ、アレルギーや成人病が年々増えているわけだよな…」
そう思った私は、自分にも出来ることがないかを考えました。
と言っても、ただの一般人で主婦のわたしが世間みんなの意識を変えることはとても無理なことかもしれません。
でも、少しずつでも出来ることはあると思うのです。
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どうして農家の人が無農薬でない野菜を作るのか?
それは「それでも十分売れるから」。
効率をあげて安く売ったものを、みんなが買うからです。
野菜流通の大部分を担っている農業組合も、農薬を売っている立場なので、積極的に無農薬栽培を推進することはないでしょう。
その分、真面目に丁寧に、何倍もの手間暇を味わいながら自然に育てた野菜を作っている人は、販路の確保などで苦労をしていると思います。
農業を経験している人はみな、その大変さを知っているでしょう。
それでも無農薬をやろうという人は、よほど健康への思いのある人だけではないでしょうか?
だから、単純に「もっともっと売れればいい!」と思います。
無農薬野菜が「売れるもの」「儲かるもの」になれば、作り手の間でも、もっと見直されていくのではないか?
消費者に選ばれて、やればちゃんとお金になる、ビジネスとしても成功できるようになれば、もっとみんなが作りたいと思うのではないでしょうか。
このために微力ですが、わたしの出来る範囲でやっていることがあります。
ありきたりですが「買って応援」、食に興味の有る人に話して「広めて応援」を、地道にしています。
アトピーが良くなった経験や、おすすめの美味しい野菜レシピなども伝えながら、たくさんの人が無農薬の美味しい野菜を選んでくれるようになることを願っています。
これは何も農業に限った話ではありません。
手間暇かけた本物よりも、安全性・品質よりもビジネスを大事にして作られたものが消費者に選ばれて売れてしまう。
これはあらゆる食べ物、工業製品にも言えることだと思います。
オーガニックの手作りスイーツよりコンビニの添加物たっぷりの安いスイーツが選ばれてしまう。
職人さんが手間暇かけて作った道具より、100円均一で売られている大量生産ですぐに壊れるものが使い捨てのように扱われてしまう。
嘆かわしいけれど、私も以前はその消費社会に疑問を持つことはなく、なんとなく安さや見た目の良さで選んでいました。
買うものをしっかり選ぶことが、作り手を助ける、応援することになるなんて、想像したことはありませんでした。
私は、ただ偶然子供のアトピー性皮膚炎というきっかけをもらったおかげで、「気づいた、気づくことができた」というだけです。
病気は嬉しいことではないですが、とてもラッキーだったと思います。
丁寧にものを選んで、作り手の応援の気持ちでものを買う消費者になる。
無農薬野菜を選ぶようになり、商品全てを見る基準が変わって、とてもいい消費者になれたと思います。
いつか農業の世界も、ビジネスより品質で選ばれる世の中になるといいなと思います。
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いかがでしたでしょうか。
生産者や作り手を応援する消費者になる。
これは経済的に余裕がなければ実践することができません。
今の時代は決して消費者に優しくはない世界だと思います。
しかし、あなたの一挙手一投足が未来の社会を変えます。
どうか、それだけはお忘れなく。
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